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「ナチュン」1〜4(都留 泰作) [ファンタジー/ホラー/ミステリ]

ナチュン 1 (1) (アフタヌーンKC)

ナチュン 1 (1) (アフタヌーンKC)

  • 作者: 都留 泰作
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2007/02/23
  • メディア: コミック
最近この作品の存在をテレビ(NHK/BS2「マンガの現場」)で知って、既刊の4巻までを買って一気読みした。月刊「コミックアフタヌーン」に2年前から連載されている。作者は現職の富山大学准教授(文化人類学)という異色な漫画家。(そんなの初めて?)
 読んでみると、これが…
なかなか凄い。異様な世界が広がる。大学の先生が余技で描いたものではない。画力も非常にあって(本職の論文の方でも手描きのイラストなどを多用しているらしい)、細密な描写は極めて緻密で迫力がある。ただ、絵に頼って説明が不足気味でわかりずらいところはある。
 ストーリーも一筋縄では行かない。
 水中でも肺呼吸ができる人工鰓肺(さいはい)で人類が海中に進出した2051年が舞台。天才数学者の残した不思議な一見退屈なビデオから天啓を受けた大学院生の石井光成は、沖縄の島に、世界を支配できる人工知能開発のヒントを探るため下宿して、漁民と一緒の生活を始める。
 孤独な一癖も二癖もある漁師、イルカと遊ぶ謎の美女との出会い。島の暮らしの違和感と慣れ。そして急展開の、謎の組織が海底に作った工場への拉致、強制労働。ヴァチカン諜報組織の暗躍。一方でイルカ美女の霊能力的覚醒。話が途方もなく広がって来て収拾がつかなくなりそうだし、そもそも真相が見えない。
 沖縄の精神世界の謎めいた話は、今まで「ヤマタイカ」(星野之宣)とか、「レキオス」(池上永一)などで少し触れたことがあるだけで、その異質な妖しい存在感・魅力は気になってはいるのだが、私はそっち方面の知識は殆ど無い。作者は、以前沖縄に漁労生活研究のフィールドワークを半年間行ったそうで、その体験がリアルな描写に結実しているし、精神世界についても相当な知識はあるのだろう。それにしても、ここでの美女の霊的覚醒はファンタジーの領域に入ってしまって、ぶっとび過ぎの感はある。
 4巻で示される「神の実在」の証明とやらにしても、話がますます大きく謎が深まって来ており未消化感は強い。7、8巻くらいで完結の予定らしいのだが、こんだけ広げた風呂敷をどうたたむのか、お手並み拝見で当分目が離せない。

タグ:漫画
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